« ささやまさんぽ「黒豆の音」その2 | トップページ | 12月15日のお赤飯 »

ささやまさんぽ「黒豆の音」その3

Dscn9335 あす、12月15日は「赤飯の日」。

早いもので、本年最後の「赤飯の日」になっちゃいました。
皆さん、どこかでお赤飯を口にしてくださいね。

私は、日曜日に丹波篠山で買ってきた「大玉 丹波大納言小豆」を使って、お赤飯を作る予定です。
久しぶりに蒸し器で作ろうかな‥‥

丹波篠山探検記も3日目になりました。

●タイトル「黒豆の音」は、この音を指しての命名かもしれません。
「この音」とは、枝付きの黒豆を脱粒するときの音? 豆を手選りするときの音? 豆を両手にすくったときの音? 豆の乾燥状態によって、「黒豆の音」は違うんですよ。

Dscn9272Dscn9294 ●黒豆を刈り取って干した畑が続く景色にキョロキョロしながら、向かうは乾燥〜脱粒〜計量〜ロール選別を一手に引き受ける町工場。

電動アシストの自転車ですから、サイクリングは鼻水垂らしながらもラックラク♪

Dscn9289_2 ●昭和51〜52年頃から創業したこの工場では、45軒分の黒豆をお世話されています。軽トラックで次々と、山積みにした枝付きの黒豆が運ばれて来て‥‥

●天日に干して運ばれてくる丹波の黒豆は、最終的に水分量16〜19%になるよう乾燥機にかけられます。

この白い倉庫が乾燥機。枝付きのまま乾燥します。

●脱粒の機械は、埃がすごくて近寄れませんでした。音も大きくて、何を話しても聞こえません。。。

Dscn9285 Dscn9280 ●機械音と藁ぼこり、マスクをしていても鼻の穴まで汚れるはずです。
働く人たちはゴーグルとガスマスクみたいなのを身に着けておられました。

●写真の辺りは、工場内では比較的クリーンなエリア。鞘から外した黒豆が大量に流れていきます。ここでの選粒は一次的なもの。ゴミを落として、大きいものとそうでないものを選り分けて、袋詰めに。

Dscn9305
●この状態で持ち帰って、家で再度、手選り(てより)する農家さんが多いそう。良い豆を選ぶのに2回も選別し、最終的に「L」「2L」「飛切」、「B」などに分けられます。ちなみに「飛切」は、黒豆全体の1割程度しか取れないそうです。

Dscn9290
●脱粒後の鞘は、工場の隅で勢いよく燃されます。この鞘の山は昼休みまでの量。午後からもまた、作業は続きます。

●今でこそ「丹波の黒豆」と別格扱いされますが、丹波篠山で黒豆の栽培が本格的に始まったのは20〜25年くらい前からで、それ以前は農家さんが個人で少量栽培されていただけだったとか。畦豆(あぜまめ)だったと聞きました。

Dscn9296 ← 灰家(灰屋?)

●昭和40年代後半に始まった国の減反政策が、丹波篠山の黒豆栽培を喚起したのです。手間ばかりかかって大変だけど、それでも「米より黒豆」。

●篠山には黒豆以外にも大納言小豆や、やまのいもなど、おいしい農産物がたくさんあります。篠山の人たちが、あんなに心やさしくて親切だったのは「身土不二」の安心安全な食材を使って調理した料理を、おなかいっぱい食べているからではないかと思います。

●丹波篠山、こんなところを終の住処にできたら、さぞかし心ゆたかに生きてゆけそうです。「黒豆の音」は、篠山の人たちが「よく来たね」と私たちを歓迎してくださる音のようにも思えます。

« ささやまさんぽ「黒豆の音」その2 | トップページ | 12月15日のお赤飯 »

豆・豆料理探検」カテゴリの記事

コメント

nino さん、こんばんは。

コメントを入れてくださって、ありがとうございます。
「あんたの豆には色気がない」と母が言ったから、私は黒豆を煮ることに熱中しました。
もう10年以上前のことです。

もっともっと勉強して腕を磨き、「色気のある黒豆を煮る会」の続編をしたいものです。
その頃は、nino さんのほうが数段上手になっているかも‥‥

お赤飯も黒豆も、未来に受け継いでいきたい日本の好き伝統食ですね。

まさにお豆の探検ですね!

「飛切」が全体の1割しか取れないなんて
はじめて知りました。

のどかさんの黒豆の教室に参加させてもらってから
毎年、こんな貴重な美味しい黒豆で年を越せるなんて
幸せなことです。

いつもありがとうございます。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ささやまさんぽ「黒豆の音」その3:

« ささやまさんぽ「黒豆の音」その2 | トップページ | 12月15日のお赤飯 »