ささやまさんぽ「黒豆の音」その3
早いもので、本年最後の「赤飯の日」になっちゃいました。
皆さん、どこかでお赤飯を口にしてくださいね。
私は、日曜日に丹波篠山で買ってきた「大玉 丹波大納言小豆」を使って、お赤飯を作る予定です。
久しぶりに蒸し器で作ろうかな‥‥
丹波篠山探検記も3日目になりました。
●タイトル「黒豆の音」は、この音を指しての命名かもしれません。
「この音」とは、枝付きの黒豆を脱粒するときの音? 豆を手選りするときの音? 豆を両手にすくったときの音? 豆の乾燥状態によって、「黒豆の音」は違うんですよ。
●黒豆を刈り取って干した畑が続く景色にキョロキョロしながら、向かうは乾燥〜脱粒〜計量〜ロール選別を一手に引き受ける町工場。
電動アシストの自転車ですから、サイクリングは鼻水垂らしながらもラックラク♪
●昭和51〜52年頃から創業したこの工場では、45軒分の黒豆をお世話されています。軽トラックで次々と、山積みにした枝付きの黒豆が運ばれて来て‥‥
●天日に干して運ばれてくる丹波の黒豆は、最終的に水分量16〜19%になるよう乾燥機にかけられます。
この白い倉庫が乾燥機。枝付きのまま乾燥します。
●脱粒の機械は、埃がすごくて近寄れませんでした。音も大きくて、何を話しても聞こえません。。。
●機械音と藁ぼこり、マスクをしていても鼻の穴まで汚れるはずです。
働く人たちはゴーグルとガスマスクみたいなのを身に着けておられました。
●写真の辺りは、工場内では比較的クリーンなエリア。鞘から外した黒豆が大量に流れていきます。ここでの選粒は一次的なもの。ゴミを落として、大きいものとそうでないものを選り分けて、袋詰めに。
●この状態で持ち帰って、家で再度、手選り(てより)する農家さんが多いそう。良い豆を選ぶのに2回も選別し、最終的に「L」「2L」「飛切」、「B」などに分けられます。ちなみに「飛切」は、黒豆全体の1割程度しか取れないそうです。
●脱粒後の鞘は、工場の隅で勢いよく燃されます。この鞘の山は昼休みまでの量。午後からもまた、作業は続きます。
●今でこそ「丹波の黒豆」と別格扱いされますが、丹波篠山で黒豆の栽培が本格的に始まったのは20〜25年くらい前からで、それ以前は農家さんが個人で少量栽培されていただけだったとか。畦豆(あぜまめ)だったと聞きました。
●昭和40年代後半に始まった国の減反政策が、丹波篠山の黒豆栽培を喚起したのです。手間ばかりかかって大変だけど、それでも「米より黒豆」。
●篠山には黒豆以外にも大納言小豆や、やまのいもなど、おいしい農産物がたくさんあります。篠山の人たちが、あんなに心やさしくて親切だったのは「身土不二」の安心安全な食材を使って調理した料理を、おなかいっぱい食べているからではないかと思います。
●丹波篠山、こんなところを終の住処にできたら、さぞかし心ゆたかに生きてゆけそうです。「黒豆の音」は、篠山の人たちが「よく来たね」と私たちを歓迎してくださる音のようにも思えます。
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コメント
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nino さん、こんばんは。
コメントを入れてくださって、ありがとうございます。
「あんたの豆には色気がない」と母が言ったから、私は黒豆を煮ることに熱中しました。
もう10年以上前のことです。
もっともっと勉強して腕を磨き、「色気のある黒豆を煮る会」の続編をしたいものです。
その頃は、nino さんのほうが数段上手になっているかも‥‥
お赤飯も黒豆も、未来に受け継いでいきたい日本の好き伝統食ですね。
投稿: のどか | 2011年12月16日 (金) 22時10分
まさにお豆の探検ですね!
「飛切」が全体の1割しか取れないなんて
はじめて知りました。
のどかさんの黒豆の教室に参加させてもらってから
毎年、こんな貴重な美味しい黒豆で年を越せるなんて
幸せなことです。
いつもありがとうございます。
投稿: nino | 2011年12月16日 (金) 12時11分