16区の「黒豆のクーグロフ」
昨年末の豆なブログにちょっとだけ書いた「黒豆のクーグロフ」を、年が明けていただきました。新年を祝うお菓子として年末にのみ販売されるこの焼菓子とは1年ぶりの再会です。「年末になったら買わなきゃ」と、販売が始まるのを心待ちにしていました。
待った甲斐あって、今年も期待通りのおいしさです。
「洋菓子のクーグロフに、お正月の縁起ものとされる黒豆を入れて焼く」その発想と、優れたバランス感覚に心からの敬意を抱いています。
断面に見えるのが黒豆です。粒が大きくて、おそらく丹波篠山の飛切を煮たくらいあると思うのですが、裏書きには「黒豆」としか表示されていません。気前よくたっぷりと練り込まれています。やわらかすぎず、かたすぎず、黒豆自体がパーフェクト。ほんのり洋酒の風味が感じられます。
「洋菓子のことは、洋菓子職人に聞こう」とばかりに、やはりこの黒豆のクーグロフに魅了されたパティシェに電話で訊ねてみました。すると、
「とても良いアーモンドを使われていますね。ラム酒は生地ではなく黒豆に使われているのではないでしょうか? おいしかったです。さすが16区の三嶋さんですね」とのコメントでした。
生地のしっとり感、周囲をおおった粉糖のウェット感、そして、洋に合わせた黒豆の甘すぎない味わい。すべてが一体化して、黒豆のクーグロフが完成します。はー。もう、ぜ〜んぶ食べちゃった。また、来年までお預けですね。
季節限定ならではのお楽しみ。黒豆のクーグロフは私にとって、お正月の季語なのです。
余談ではございますが、16区(福岡市・薬院)の三嶋シェフはダックワーズを考案した洋菓子職人として著名な方です。
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コメント
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羽田の玉さま
豆なブログのレシピ(?)を実践してみてくださって、
ありがとうございます。
甘酒を好きな人には、うけるのではないかと思います。
白玉が入るほうが甘酒のみより、おなかもちいいですよね
投稿: のどか | 2009年1月 5日 (月) 19時42分
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
昨日、甘酒白玉ぜんざいを作り
ました。美味しかったです。
写真は、アップしました。
投稿: 羽田の玉ちゃん | 2009年1月 5日 (月) 07時55分
辻本さま
クーグロフの黒豆入りは、お醤油味ではなくラム酒風味の黒豆でした。
洋菓子の世界で「洋と和のコラボレーション」なる表現が流行って
しばらくたちますが、和の素材を用いているのに和になり過ぎない
絶妙のバランス感覚に仕上げたクーグロフだと思います。
今年は豆料理だけでなく、豆を使ったお菓子やパンなどについても、
いろいろと紹介していけたらと思っています。
本年もよろしくお願い致します。 のどか
投稿: のどか | 2009年1月 4日 (日) 19時49分
nino1さま
初コメントをありがとうございます。
自分の中で温めていることがあるのですが、お休みの日に
バレンタインチョコの試作を、ご一緒できるとうれしいです。
nino2さま
ご夫妻でのコメントをありがとうございます。
黒豆のクーグロフ、私もパクパクと食べて、みるみる減っていきました。
この前の黒豆は、皆さんの反応がどうだったか気になっています。
よかったら、賛否両論お聞かせください。
投稿: のどか | 2009年1月 4日 (日) 19時45分
明けましておめでとうございます。
クーグロフの黒豆入り・・どんなお味なのでしょう・・興味津々。本場フランスで食べるクーグロフもどんな味でしょう。美味しいお菓子は大好きです。今年も宜しくお願いします。
投稿: 辻本 | 2009年1月 4日 (日) 15時13分
今日はNo.2のninoです

クグロフ本当に美味しかったです!
カットしてみて黒豆の大きさにビックリでした!
最初はお上品に小さめのひときれを白いお皿にのせて…気づいたらどんどんカットして食べていたのでした
投稿: nino2 | 2009年1月 4日 (日) 00時57分
のどかさんに教えていただいたおかげで、とても勉強になりました
僕も食べる人に感動してもらえるお菓子を作っていきたいです!!
投稿: nino1 | 2009年1月 4日 (日) 00時47分