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奇跡の一皿

三國清三さんの「料理の哲学」を読んでいたところ、豆の話しが出てくる箇所に目を止めました。

第三章 そして「奇跡の一皿」は生まれる より抜粋
〜 軽く揚げた黒キャベツ、秋キャベツ、紫キャベツと色の違う三種類のキャベツの葉をしいて、アリコノワ、アリコブラン、アリコココ、フラジョレという四種類の豆を合わせた。黒、赤、緑、白の色も食感もやさしいのがいい。一つ前のお皿で真子ガレイの付け合わせにムール貝と、バイ貝、ツブ貝、姫サザエなどの貝類を使ったので、こりこりした食感のあとに、豆のサクッとしたやさしい食感が心地いいはずだ。(P115)

ある秋のコースメニュー「ブルターニュ産の雌キジのブレゼ(蒸し煮)」をつくったとき、その付け合せについて書かれた一節です。キジと相性の良い秋野菜として、キャベツと豆類があげられています。

アリコノワ、アリコブラン、アリコココ、フラジョレ‥‥一体どんな豆なのでしょう? 三國さんは、東京・四谷にある「オテル・ドゥ・ミクニ」というフランス料理の店をはじめ、数件の飲食店を出されています。
フランスの三ツ星レストランに押し掛け勤務し、本場で十年近く腕を磨いて、帰国後は日本で活躍されています。

2〜3年前、三國さんは福岡県久留米市のスローフードフェアで、パネルディスカッションをすると共に、たくさんの試食をふるまわれたことがあります。
たぶん100食とか200食とかあったようでしたが、久留米のおばさん達のパワーに押し出され、私は並んだだけで試食に行き当たりませんでした。人を押しのけてゴージャスな料理を奪い合う様は、まるで戦時中の食糧難(見たことないけど)か、なにかのようでした。

本当は、すごく虚しかったです。食糧争奪に混じれない弱気な自分が‥‥。そして、「きっと、いつか自分でお金を払って、東京のレストランに食べに行こう」と思ったのでした。まだ、実現できていません。

私はもっと、豆のことを勉強して、それから三國さんの店に行きたい。三國さんに豆のことをいろいろ訊いてみたい。豆が主役になる料理、きっとたくさんつくってこられたと思うのです。

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コメント

ほんとだ、アリさんみたい。アリ・アリ・アリ‥‥
一応しらべてみたけど、今のところ、まだわかりません。
わかったら、改めて皆さまにご報告致します。

これは、なんとなく黒い蟻を想像してしまうのは私だけでしょうか。
豆の和名が分かると良いですよね。

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